【決算速報】業績悪化!?オリックス(8591)の今後の株主優待&なぜか安い株価動向を決算短信・業績推移から予想!

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【決算速報】業績悪化!?オリックス(8591)の今後の株主優待&なぜか安い株価動向を決算短信・業績推移から予想!

日本株といえば「オリックス」と最近は言われるほどにオリックス株は人気ですよね。

筆者自身はPHS企業が本当に成り上がったな〜という気持ちでいつもオリックスの株を買ったり眺めたりしています。

メモ

P=パチンコH=ヘルス(ラブホテル)S=サラ金への融資

(オリックスの黒歴史とされていますが、今は何のそのですね)

 

前身は「オリエントリース」でノンバンクの金貸し(リース含む)です。

PHSへの融資とか、確実に儲かる業態ですが参入している業者もボカして言うと強めの業者になりますので、どのように仕切りをしていたのかと(故)福井慶三社長に聞いてみたいですね。出身はやはり日本綿花(現双日)とバチバチの総合商社出身です。

(総合商社の決算速報も実施しています)

さて、そんなオリックスの決算(2025年3月期第2四半期連結決算(2024年7月~9月)が発表されましたので速報ベースで業績を分析しつつ、今後の株価動向を予想していきます。

 

オリックスの今のビジネスモデルとは?

オリックスの決算資料から読み解いていきましょう。

ROAと資産規模│3分類

 

パッとみた感じでは金融業は健在で、金融の資産規模が毎年向上しそこから得られるキャッシュで事業×投資を回していくということだと思います。

王道中の王道であり、金融から生まれるキャッシュというガソリンが全ての事業や投資、ひいてはグループ経営の根幹となっています。

実際に金融、事業や投資の中身を見ていくと、法人向けリース、不動産、保険、銀行クレジット、船舶ファイナンス、ヨーロッパのROBECOは資産運用会社、アジア豪州もファイナンス部門とアセットマネジメントビジネスとなっておりこれらがキャッシュエンジンなのではないかと考えます。

というか・・・ほぼ全部金融ですね・・・儲かり続けるでしょうねこれは。

ポートフォリオの3分類

事業は環境エネルギー、輸送機器、空港運営などなど。いや、金融会社ですね。

セグメント別利益で見ると、昨季に銀行クレジットでQ4に700億円の利益が出ていますが、株式譲渡で莫大なキャピタルゲインが出たのですね。

セグメント利益│10セグメント

 

セグメント構成も事業投資の成功と安定した金融、不動産、保険事業で良いサイクルを回していますね。

セグメント利益│10セグメント

 

11月時点の株価は以下の通りです。大きく上昇してきましたが、実はリーマンショック前の株価を超えられていないのですね。

オリックスの株価

 

サイクルがあるのがよくわかります。まさに経済サイクルと一致していますので、また同じように下落する可能性は全然あり得るのです。

では、実際にオリックスの業績を見ていきましょう。

 

【決算速報】オリックスの業績推移

株式投資をする上で企業業績の最も重要視すべきは「純利益」です。当然といえば当然なのですが、「あの企業はこのビジネスモデルが〜」などと別視点から見る投資家も実は結構いますよね。

でも、どう考えても利益が一番大切です。以下がオリックスの純利益推移です。2025年3月期のQ1は867億円(株主に帰属する当期純利益)の着地でした。

当期純利益|ROE

通期で2025年3月期は3900億円を目指しているとして、非常に強気です。

四半期としてはQ1は毎回低い水準になっています。とはいえ前年同期比で+38%は大企業としては凄まじい成長です。金融の効率の良さがよくわかりますね。

 

セグメント別利益を再掲しますが、事業投資・コンセッションが前年同期比+263億円となっています。事業投資の売却で大幅増益ですので、一過性ですね。また不動産もマンション売却を行なっています。

セグメント利益│10セグメント

 

銀行・クレジットは先ほども触れましたが572億円の株式一部譲渡ありました。ただそれを差し引いても前Qよりも利益は減っていますね。事業投資の売却やマンション売却など、キャピタルゲインを優先させているように見えます。市況の転換に備えて身体を軽くしていくのかもしれませんね。

 

前の項目で記した通り、オリックスは金融業に全振りに近いということは、一旦市況が反転した際に一気に株価は下落していくということです。

リーマンショックで実に90%以上の株価下落があり、市況敏感株であることは間違いありません。

 

オリックスの今後の株価予想

オリックスの株価はリーマンショック後、つまり低金利→高金利を辿っていく過程で教科書のような株価の上昇を見せてきました。

景気拡大局面に滅法強い一方で、景気縮小局面においては大きく株価が下落してしまう、そんな株式銘柄です。

オリックスの株価下落の歴史

 

オリックスは世界中に投資をしている企業ですので、日本の動向を見るだけでは今後の株価は占えません。

では、その景気縮小局面はいつ来るのかというと、筆者は間近だと考えています。

 

世界経済の動向は世界経済の中心であるアメリカの動向を見ることが鍵になっています。

米国はリーマンショック後に不況を脱却すべく、積極的な金融緩和を実施してきました。Covid-19騒動でさらにアクセルを踏んだ結果、インフレ率は9%を超える水準になりました。

M2 money supply vs CPI inflation

 

急激なインフレ=資産の価値が上昇し続けるので、日本では総合商社や世界中で投資を行なっているオリックスの業績が伸び、株価が上昇しました。

しかし、上記グラフの通り、米国はマネーサプライを減らす政策を2022年以降開始し、インフレ率も2%を割ってきました。当然お金の量が増えれば他資産の価値が高くなっていくので、わかりやすく数字が連動していますね。

現在2024年11月時点で、最後の最後のインフレーションの終わりが近づいており、デフレに突入する可能性すらあります。

 

FRBはここから2024年9月より利下げを行い始めました。つまりは景気後退が見えているということです。

ドル円は日米金利差に連動して上昇してきた

米国の景気が減速するということは、FRBの利下げも行われドル円も円高に向かっていきます。つまりは、海外資産を大量に保有しているオリックスなどの企業は、資産価値の減少×円高のダブルパンチを喰らうことになりますので、業績は確実に落ちていくことになるのです。

これは景気サイクルにおいては仕方のないことなのです

 

株式投資で一つの銘柄を何十年も保有することが推奨されないのは、未来はわからないからです。

不況のまま終わって景気拡大を目指さない社会になってしまば、オリックスの株を長期保有している人は一生報われないことになります。

 

オリックスの株は買い時なのか?むしろ売り時?優待目的での保有は?

オリックス株が買い時か売り時かの2択で今すぐ判断しろということであれば、売りです。

景気後退が迫っているのですから、強気になることはありません。ただ、今後戦争などが勃発することで一時的にインフレがまた進み、オリックス株が上昇する可能性は残されています。

ただ、そんな急激なインフレが起きれば、ハイパーインフレーションに発展しその反動で強い利下げが必要になってきますので、急激な上昇の後には急激な下落が待っているものです。

資産運用目的で株を買うのであれば、積極的な姿勢になることをお勧めできません。博打であれば好きにやれば良いかと思います。

 

オリックスの優待は2024年11月現在ありません。2024年3月より廃止されています。

過去にはカタログギフトや株主カードがありましたよね。

株主優待目的で株を保有し続けて大損する事態を避けられて良かったと思います。

 

基本的に株の長期保有とは「完全に忘れる前提」くらいで実施すべきです。だいたい3年〜5年以上が最長だと思いますが、株の買いよりも売りのタイミングの方が難しいです。人生を賭けた判断になってきます。

基本的に、筆者は資産運用が人生の大きなタスクになってしまわぬよう、ヘッジファンドを活用して資産を増やしていっています。以下の記事を参考にしてみてください。

【最新版】日本のおすすめヘッジファンドランキング!選び方や個人におすすめしない運用先の特徴も解説!

 

まとめ

以下はこの記事のまとめです。

  • オリックスのビジネスモデル
    オリックスは金融部門を基盤とし、そこから得たキャッシュを元に多様な事業へ資金を投入して成長を図っている。法人向けリース、不動産、保険などの分野で安定的な収益を得ることで、持続的な事業展開を実現している。
  • 多角化しながらも金融が中心
    主要な収益源はリースや銀行、保険、不動産といった金融セクターであり、特に欧州やアジアでの資産運用ビジネスが強力なキャッシュエンジンになっている。金融領域が会社全体の軸になっているのが特徴的。
  • 景気サイクルと株価の関係
    景気が拡大すると株価は上昇しやすいが、景気後退時には一転して下落リスクが高まる「市況敏感株」であり、特に米国の経済動向から大きな影響を受ける。
  • 米国の金融政策と株価への影響
    FRBが利下げを始めたことから、米国の景気減速が予想され、円高進行や海外資産の価値低下により、オリックスの業績にもマイナス要因が出てくるリスクがある。
  • 投資判断とオリックス株の保有方針
    景気縮小局面が予想される中で、今のオリックス株は売りが推奨されやすい状況。2024年の株主優待も廃止されたため、優待目的での保有もメリットが薄れている。

 

結び

堅実な資産運用

 

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。

それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。

残念ながら、この状況は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

憂鬱

 

資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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