サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)を今後の見通し含めて徹底評価!評判や口コミを交えながら解説!

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サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)を今後の見通し含めて徹底評価!評判や口コミを交えながら解説!

インターネット社会が進展することにより近年ますます重要性が増してきているサイバーセキュリティ。

サイバーセキュリティの市場規模は年々上昇し、6年で倍近くとなっています。

今後更にクラウド化が進展することによって重要性は高まり右肩上がりに伸びていくことが期待されます。

 

世界のサイバーセキュリティの市場規模

世界のサイバーセキュリティの市場規模

 

本日はこのサイバーセキュリティ関連銘柄に投資をしているサイバーセキュリティ株式オープンについて取り上げていきたいと思います。

 

サイバーセキュリティ株式オープンの特徴とは?

まずはサイバーセキュリティ株式オープンの特徴についてお伝えしていきたいと思います。

 

投資対象は名前の通り世界のサイバーセキュリティ関連企業

投資対象は世界のサイバーセキュリティ関連企業としています。

 

サイバーセキュリティとは?

サイバーセキュリティはデジタル化された情報の改ざんや漏洩を防ぐ手段のことです。

わかりやすい例でいうと端末のウィルス感染から情報が流出されることを防ぐことが挙げられます。

 

より難しい説明とはなりますがNTTの解説を拝借しておきます。

 

情報は常に信頼性が保たれていなければなりません。しかし、デジタル化された情報は簡単に持ち運べますし、ICTが普及した現代では遠隔地からの情報へのアクセスが可能です。デジタル情報は利便性が高いものですが、情報の正確性や信頼性が常に脅威にさらされている状態にもあります。サイバーセキュリティは、この脅威となる原因に対処する役割をもっているのです。

参照:NTT

 

我々世代はNortonが最も有名なサイバーセキュリティ企業なのではないかと思います。

しかし、時代が進展して現在はクラウドストライクなどのゼロトラスト型のセキュリティ企業が台頭してきています。

ゼロトラストを図解

ゼロトラストを図解

社内外のネットワーク環境における、従来の「境界」の概念を捨て去り、守るべき情報資産にアクセスするものはすべて信用せずにその安全性を検証することで、情報資産への脅威を防ぐという、セキュリティの新しい考え方。

参照:野村総研

 

組み入れ上位10銘柄

では実際、どのような銘柄が組み入れられているのか見ていきましょう。以下2024年7月末のポートフォリオです。

上位10銘柄で約50%をしめています。

銘柄 業種 比率
1 パロアルネットワークス ソフトウェア・サービス 6.20%
2 ブロードコム 半導体装置 6.00%
3 オクタ ソフトウェア・サービス 4.90%
4 クラウドフレア ソフトウェア・サービス 4.80%
5 サイバーアーク・ソフトウェア ソフトウェア・サービス 4.60%
6 サービスナウ ソフトウェア・サービス 4.50%
3 ゼットスケーラー ソフトウェア・サービス 4.30%
8 マイクロソフト ソフトウェア・サービス 4.00%
9 センチネルワン ソフトウェア・サービス 3.70%
10 テナブル・ホールディングス ソフトウェア・サービス 3.40%

 

サイバーセキュリティを専門に取り扱っているのは「バロアルネットワークス」「クラウドストライク」「ゼットスケーラー」です。

ノートンも以前は入っていたのですが外れてしまいましたね。ジェン・デジタルはノートンから名前が変わりました。

以下は過去のポートフォリオです。常にマイクロソフトが上位銘柄となっていましたが、セキュリティ専門銘柄のパロアルトがトップに躍り出ています。

 

2024年7月末 2023年10月末 2023年6月末 2023年4月末 2022年12月末 2022年9月末 2022年7月末 2022年5月末
1 パロアルネットワークス パロアルネットワークス パロアルネットワークス マイクロソフト マイクロソフト マイクロソフト マイクロソフト マイクロソフト
2 ブロードコム クラウドストライク フォーティネット パロアルネットワークス パロアルネットワークス フォーティネット パロアルネットワークス パロアルネットワークス
3 オクタ ゼットスケーラー マイクロソフト フォーティネット ジェン・デジタル パロアルトネットワークス フォーティネット クラウドストライク
4 クラウドフレア ブロードコム ゼットスケーラー セールスフォース データドッグ ゼットスケーラー クラウドストライク フォーティネット
5 サイバーアーク・ソフトウェア クラウドフレア データドッグ サービスナウ ゼットスケーラー クラウドストライク・ホールディングス ノートンライフロック ノートンライフロック
6 サービスナウ サービスナウ クラウドフレア アルファベット サイバーアークソフトウェア ノートンライフロック アルファベット(Google) マイクロン
7 ゼットスケーラー マイクロソフト ブロードコム クラウドフレア アリスタネットワークス アップル アップル アルファベット
8 マイクロソフト アカマイ クラウドストライク・ホールディングス オクタ ノウビー4 データドッグ データドッグ データドッグ
9 センチネルワン テナブルホールディングス サービスナウ ブロードコム フォーティネット サイバーアーク・ソフトウェア ゼットスケーラー ブロードコム
10 テナブル・ホールディングス シスコシステムズ セールスフォース エヌビディア クラウドストライク アリスタ・ネットワークス マイクロン アップル

 

マイクロソフトとパロアルネットワークスが常に上位にいますね。

マイクロソフトはWindowsというイメージが強いですが、最近はクラウド関連事業やAI関連事業が台頭してきています。

幅広く事業を展開しているコングロマリットです。直近はAIブームにのっかって株価は大きく上昇しています。

 

マイクロソフトはサイバーセキュリティにも手をだしているので組み入れているとみることができます。

以下はマイクロソフトの株価ですが新高値付近で調整に入っており、AIブームは本物なのかどうかが試されています。

マイクロソフトの株価推移

マイクロソフトの株価推移

 

パロアルネットワークスは、企業向けの次世代ファイアウォールやセキュリティプラットフォームを提供しています。

ネットワークやクラウド環境におけるセキュリティを強化するソリューションを提供している企業です。

同社の製品は高度な脅威検知・防御機能を備え、エンドポイントからネットワーク全体を保護しています。こちらも堅調ですね。

パロアルトネットワークの株価推移

パロアルトネットワークの株価推移

 

為替ヘッジはあり?なし?つけるべき?

サイバーセキュリティ株式オープンは為替ヘッジをつけるバージョンとつけないバージョンが用意されています。

為替ヘッジなしだと円安になればリターンが大きくなり、円高になるとリターンが小さくなります。

サイバーセキュリティ株式オープンの「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」のイメージ

 

為替の動向を見通すことは難しいですが、大まかに今後円安になるか円高になるかの流れを想定することは可能です。

以下はドル円のチャートですが東日本大震災の時には70円代半ばまで円高が進んでいましたが、現在は145円という超円安水準になっています。(一時は160円を超えてしまったのですが・・・)

ご覧いただければわかる通り、完全に日米金利差と連動する形になっています。

ドル円は直近円高に大きく調整

 

これは日米の金融政策の違いが意識されて円安方向に伸びています。米国はインフレを抑えるために政策金利を引き上げる一方、日銀はゼロ金利政策を長らく維持しました。

結果的に金利差が意識されてドル円は上昇していきました。

 

しかし、2024年の後半にはいり米国の景気後退懸念による米金利の低下と、日本側の利上げにより日米金利差が縮小して円高方向に調整が進んでいます。

この流れはしばらくつづくので「為替ヘッジなし」バージョンはしばらく厳しい状況に立たされていることになります。

 

購入手数料と信託手数料

サイバーセキュリティ株式オープンの手数料は以下となります。

購入手数料:3.3%
信託手数料:1.87%

 

予想分配提示型とは?

サイバーセキュリティー株式オープンは為替ヘッジ以外に予想分配提示型というオプションもだしています。

このオプションは以下の通り基準価額に応じて分配金を分配する仕組みです。

サイバーセキュリティ株式オープンの予想分配提示型

 

基本的に筆者としては、分配金を拠出した瞬間に税金を支払う必要がありますし、複利効果が毀損してしまうのでおすすめしません。

 

サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)の運用実績

それでは重要な実績についていていきたいと思います。

円安に後押しされて最高値を超えた基準価額

以下はサイバーセキュリティ株式オープンの予想分配提示型ではなく為替ヘッジなしバージョンの基準価額の推移です。

 

サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)の基準価額の推移

サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジなし)の基準価額の推移

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2024年 12.40% 7.18% - - -
2023年 11.55% 20.75% 2.63% 18.09% 63.24%
2022年 -8.34% -18.37% -2.05% -13.92% -36.92%
2021年 -1.87% 20.11% 5.35% 10.80% 37.57%
2020年 -6.74% 27.38% 8.44% 19.41% 53.83%
2019年 27.11% 0.93% -8.80% 12.29% 31.39%

 

2020年で爆発的な利益を上げましたが、2022年にかなり吐き出してしまっています。

そして、あくまでこれはドル円が30%円安になったことに支えられたリターンです。

円安の追い風がない場合、つまり為替ヘッジありの場合のリターンは酷いものとなっています。最高値を回復していません。

 

サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジあり)の基準価額の推移

サイバーセキュリティ株式オープン(為替ヘッジあり)の基準価額の推移

 

ナスダック総合指数と概ね連動したリターン

以下はサイバーセキュリティ株式オープンと米国のナスダック総合指数とハイパーグロースを多く組み入れたアーク社のARKKの推移です。

橙色:サイバーセキュリティー株式オープン
青色:ナスダック総合指数
赤色:ARKK

サイバーセキュリティ株式オープンとナスダック総合指数とARKKのチャートの推移

一時期はナスダックを上回るリターンを出していましたが、現在はナスダックに劣後しています。

 

サイバーセキュリティー株式オープンの今後の見通し

サイバーセキュリティ株式オープンの今後の見通しについてお伝えしていきます。

先日、分析したゼロコンタクトと似た見通しになります。

→ 【愛称:ゼロコンタクト】今後どうなる?もう上がらない?評判を博した投資信託「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド」を見通しや口コミを含め徹底評価!

 

そのため、詳しい話は割愛いたしますが、まとめると以下となります。

 

  • 2020年からのデジタル化の期待の中でグロース株の期待を織り込みすぎていたため期待が剥落している
  • ハイテクグロース株の成長率が鈍化してきている
  • 景気後退が迫っており業績が更に悪化する懸念が高まっている
  • ただ依然としてインフレは粘着しているので金利を依然のように引き下げることは難しい

 

サイバーセキュリティ銘柄は成長市場の銘柄なのでグロース株の分類の企業が多くなっています。

グロース株に厳しい環境が継続しており下落してきているというのが実情となります。

 

更に、上記の要因はしばらく剥落することなく継続することが想定されています。今後も厳しい環境が続くと想定されます。

バブル崩壊なので、時間調整が必要です。以下はナスダック総合指数の動きですがITバブル崩壊からの回復に10年以上を必要としましたからね。

 

ITバブル崩壊からの回復に10年以上を要する

 

相場環境に依拠せずに安定したリターンを出せるファンドについては以下で纏めていますので参考にしていただければと思います。

 

【2024年】一番儲かる投資信託とは?これから上がる今買いの銘柄をランキング形式で紹介!

 

掲示板やウェブ上での評判や口コミ

サイバーセキュリティ株式オープンの口コミや評判は以下となります。

暴落する前はポジティブな口コミが散見されていました。

しかし2022年に入ってからは殆ど言及されることもなく、以下のようにネガティブな意見も出てきています。

 

 

Yahoo 掲示板

サイバー銘柄は、ノートンが割と粘ってくれましたが、アップルは大きく下げ、Top10銘柄で0.98%down、為替の効果で0.3%緩和されて、合わせて0.68%downの25000円前後を予想します。そろそろそこを打って反転してほしいです。

しかし返す返すも、ジャクソンホールのパウエルショックは大きかったです。物価の安定の前に雇用の安定がFRBの使命と思うのですが、なんか勘違いしているみたいです。

 

Yahoo 掲示板②

やはりプーチンが悪影響なんですよね。なんか協定も決裂したみたいだし、いつまで無益な戦争してるんでしょうね。

Yahoo 掲示板③

10年先に期待します…

Yahoo 掲示板④

不安を煽るつもりはないのですが、
コロナ禍で上がった時から、
かなり落ちてます😭
私は、我慢できずに約定しました
同じところまでは、戻らないと
思います

 

まとめ

今回のポイントをまとめると以下となります。

 

ポイント

  • サイバーセキュリティ関連銘柄に投資
  • サイバーセキュリティ専門企業だけでなくGAFAMなどの大型銘柄も組み入れ
  • 2024年後半から景気後退が迫っているから業績懸念が強い
  • インフレも粘着しているので金利も高止まりすることが想定される

 

サイバーセキュリティ株式オープンのように特定のセクターや産業に投資をする銘柄は相場環境によって大きく上昇することもあれば暴落することもあります。

どのような環境でもリターンを見込めるファンドを中心に以下で詳しくまとめていますのでご覧いただければと思います。

結び

堅実な資産運用

 

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。

それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。

残念ながら、この状況は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

憂鬱

 

資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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