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経済・金融の知識

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2024/6/26

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2024/6/22

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資産5000万円あったら投資はいらないって本当?配当金生活は可能?

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2024/6/26

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2024/6/26

先日帰省した際、筆者の中学校時代の先輩から以下の話をされました。   質問内容 「もうすぐ40歳になるが独身を貫いたこともあり3000万円近い資産を形成することができた。この資産があれば仕事を辞めてリタイアしても大丈夫だろうか?」   筆者は関西地方の田舎出身です。先輩は田舎の実家に住んでおり、将来住居を譲り受けることが確定していることもあり可能である旨を伝えました。   また、仮に東京に住んでいる場合は独身であっても貯金3000万円ではリタイアするのが難しいかもしれません。 ...

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2024/6/17

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資産運用で年利5%の難易度は高い?年利計算シミュレーションでその複利インパクトを可視化!

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資産形成していく上で、「運用利回り」は非常に重要になってきますよね。 3%、5%などの運用でも、複利効果で資産は加速度的に伸びていきます。 10%利回りの難易度については以下の記事でも述べましたが、今回は5%の利回りについて難易度を見ていきたいと思います。 → 年利10パーセントを目指すのは難易度が高い!?投資商品として株や投資信託等の選択肢を検証!   「利回り5%」と聞くと地味な印象を持ってしまいますが、そんなことはなく、コンスタントに達成できれば凄まじいリターンへと昇華します。 5%利回り ...

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2024/6/25

話題のソーシャルレンディングですが、若者を中心に流行しているとのことで、今回はどのような種の資産運用になるのかを調べてみました。 特徴としてはその名の通りレンディングですので「貸付」になり、リターンは運用益ではなく利息です。   「貸し付けた相手が信頼できるなら利息は入るだろう」 「そしてそれが安定収入になるだろう」 といった考えから、多くの投資家が興味を持っているように感じます。   何かに似ているなと思ったのですが、楽天やソフトバンクグループの社債でした。 例えば米国債や日本債など ...

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老後資金1億円の生活レベルとは?金融資産1億5000万円あれば豊かなリタイア生活も可能?

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2024/6/17

近年の株高や不動産価格の上昇などを経て、資産が1億円を超えた人も少なくないでしょう。 筆者自身も30代中盤で2億円に到達し、少しは安心感ある水準に到達したのかななどと考えてしまいます。   しかし、まだまだ東京都心で暮らしつつ、子供二人の学費などを考えると、余裕はありません。 ただ、筆者の価値観でまだまだ足りないという状況ですので、ライフスタイルによっては1〜1.5億円程度でも問題ないのかもしれません。   今回は老後資金について、1〜1.5億円程度あればどのような生活レベルになるのか ...

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【2024年】貯金3000万超えたら選択したいおすすめ資産運用法!精神的余裕を持ってセミリタイアするための投資先とは?

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2024/6/26

アッパーマス層といわれる金融資産3000万円という水準。 近年流行しているFIREブームもあり早期リタイアを考え始めてい人も多い水準かと思います。 実際、驚愕しましたが2000万円未満であってもリタイアするという方が全体の42%を占めています。 リタイア時の資産   ただ、当サイトで何度もお伝えしている通り3000万円でのリタイアは無謀すぎます。現在の金融環境でも無謀であり、今後進行していくインフレを考えるとリタイアをするにはあまりにも少なすぎます。 精神的余裕をもってセミリタイアするためには最 ...

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貯金7000万円〜8000万円あるけどセミリタイアは可能?独身ならFIREできる?

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2024/6/11

「7000万円...8000万円の貯金」 聞いただけでドキッとしますよね。この金額、一部の人にとっては懸命な労働の成果、または意外な遺産の結果かもしれません。 でも、どんなに到達した経緯があれ、これはただの通過点に過ぎません。   この額を手にしてると、多くの人は「もう老後の心配はないかな」と思ってしまうものです。 しかし、投資に詳しい人なら、ここで満足しないでしょう。特に若い世代には、これがセミリタイアやリタイアに向けたスタートラインになるのです。   筆者自身も、7000万円超えた ...

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まとまった資金の運用

危険?評判の楽天モバイル債と楽天カードマン債はリスクが高く買うべきか?倒産のリスク等のデメリットを含めて徹底評価!

最近、ソフトバンクや楽天の社債が非常に話題となっており、筆者自身も興味深く拝見させていただいています。

【ブログ更新】毎回売り切れで評判のソフトバンクグループの社債(劣後債)は危険!?投資して大丈夫?個人向け社債の知られざるリスクについてわかりやすく解説!

 

潰れるはずがないであろう大企業にお金を貸し付けることで高い利回りが得られるのであれば、魅力的ですよね。

しかし、本当にその企業は「返済可能」なのでしょうか?本当に倒産しないのでしょうか?

 

煽るつもりはないのですが、リーマン・ブラザーズが倒産するなんて誰にも想像できませんでした。

日本航空、そごう、ライフ、日本リース、日本振興銀行、協栄生命保険、山一證券など、まさに国民が倒産するとは想像できなかった倒産劇でした。

 

社会は凄まじいスピードで進んでおり、歪みが生じ、時代に取り残されてしまう企業は山ほどいます。

どのような企業であれば信じられるのかというと、やはり利益を大きくあげている企業ですよね。

 

楽天は社債を2021年から2023年にかけて頻繁に発行していますが事業は好調なのでしょうか?(2024年に入りドル建債を再び発行しています。)

ちなみに現在抱えている未償還の社債は以下となります。

 

社債分類 金額
普通社債 7500億円
17.5億ドル(1ドル150円換算で2625億円)
劣後債 1590億円
17.5億ドル(1ドル150円換算で2625億円)
10億ユーロ(1ユーロ160円換算で1600億円)
合計 1兆4340円

楽天社債情報を元に筆者作成

 

倒産する可能性はないのでしょうか?

楽天が発行している社債の詳細とともに最新決算を元にしながら論じていきたいと思います。

 

楽天が発行している社債は3つ

2種類あります。楽天グループが発行している楽天ドル建て債、そして楽天カード株式会社が発行している楽天カードマン債です。

それぞれしっかり見ていきたいと思います。

楽天ドル建て債とは?

2024年に入り18億ドル(約2650億円)のドル建債を発行するというニュースが飛び込んできました。

利回りは驚異の12.125%とのことで、国内企業が発行するドル建債としては過去最高利回りとなっています。

 

楽天グループは米東部時間30日午前、18億ドル(約2650億円)のドル建て社債の発行条件を決めた。利回りは日本の事業会社によるドル建て債として過去最高となった。

事情に詳しい関係者によると、起債したのは償還期間3年のドル建て債で、発行価格と額面価格との差を踏まえた利回りは12.125%に決まった。ブルームバーグのデータによると、日本で上場する事業会社が発行したドル債として過去最高を更新。国内外で今後、巨額の社債償還を控える楽天Gにとって、利払い負担が増すことになる。

<<中略>>

同社は今回調達する資金で2024年に満期を迎えるドル建てシニア債を全額借り換える考え。

 

上記にも記載されている通り、今回の発行は最初に記載した以下のドル建債の借り換えに使用されます。

借金を借金で賄うという自転車操業状態です。

 

社債分類 金額
普通社債 7500億円
17.5億ドル(1ドル150円換算で2625億円)
劣後債 1590億円
17.5億ドル(1ドル150円換算で2625億円)
10億ユーロ(1ユーロ160円換算で1600億円)
合計 1兆4340円

 

ちなみに楽天グループの格付はBBになっており投機的水準と言われる信用格付けになっています。

いわゆるジャンク債です。

 

投資適格 AAA
AA
A
BBB
BBB-
投機的水準 BB+(今回の楽天Gの社債)
BB
B
CCC
CC
C

 

ちなみにニュースでもジャンク債と言われてしまっています。

 

楽天はジャンク債と評価されている

楽天はジャンク債と評価されている

 

投機的水準とはどのようなことかというと、金融機関では以下のような定義になっています。

 

信用リスクが高く、機関投資家の投資基準を満たしていない格付けのこと。一般的には、格付け会社から付与されるダブルB格(S&P、フィッチ、JCR、R&IならBB、ムーディーズならBa)以下の格付けを指します。「投資不適格」と呼ぶ場合もあります。このような格付けが付与された債券を、「ジャンク債」「ジャンクボンド」「ハイ・イールド・ボンド」「ハイイールド債」「高利回り債」などといいます。

投機的格付け(とうきてきかくづけ)

 

「ジャンク債」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。

機関投資家の投資基準を満たしていない格付けということで、楽天グループは機関からお金を借りたいが借りれないので、個人投資家にリスクを背負わせて調達がしたいということですよね。

 

確かに利回りが10%以上の社債でしたら、精査せずに飛びつく投資家はいくらでもいるかもしれないです。

筆者であれば、見向きもしない社債です。あり得ないです。

そもそも楽天のドル建債に日本人投資家は投資することはできませんが、10%の利回りを狙うのならもっと堅実な投資先はいくらでもあります。

あえて倒産で全損するリスクもあり、為替リスクもおう楽天のドル建社債に注目する必要はありません。

 

【最新版】日本のおすすめヘッジファンドランキング!選び方や個人におすすめしない運用先の特徴も解説!

 

2023年1月発表!日本の個人投資家に向けた楽天モバイル債(年率3.3%)

モバイル事業の資金繰りが厳しいのか2022年6月につづいて2回目の楽天モバイル債の発行が2023年1月6日に発表されました。

2022年6月に1500億円、2022年11月の500億ドルの米ドル建債につづいて3度目の発行となります。

 

楽天グループが個人投資家向けに2500億円の社債を発行する準備をしていることが6日、わかった。楽天Gの個人向け社債の一度の発行額としては最大となる。27日に条件決定する予定で、2年債で利率は2~4%の範囲内としている。

同日、関東財務局に訂正発行登録書を提出した。申込期間は1月30日~2月9日、払込期日は2月10日。償還期限は2025年2月10日までの2年債となる。日本格付研究所(JCR)からシングルAの格付けを27日に取得する予定だ。

愛称は「楽天モバイル債」となる。調達した資金について同社は「携帯電話事業の運転資金などに充てる」としている。

 

発表された時は利率は未定でしたが2023年1月27日に年率3.3%(税引前)と発表されました。

楽天モバイル債の利率

楽天モバイル債の利率

 

ドル建債は世界的な格付け会社であるS&Pグローバルによってジャンク債と判定されているので高利回りを謳うしか海外投資家からの資金は集まりませんでした。

しかし、日本では日本格付研究所(JCR)という世界的にはマイナーな日本ローカルの格付会社からシングルAの格付けを受ける見込みです。

日本格付研究所の格付けの序列は以下です。

日本格付研究所の格付けの序列

日本格付研究所の格付けの序列

 

ただ、2023年6月21日時点での最新情報ですがJCRですら楽天グループの格付けを「A-」に下げるというニュースがでています。

 

日本格付研究所(JCR)は21日、楽天グループのクレジット・モニターを解除し、「A」から「A-」に格下げしたと発表した。

1.モバイル事業の収益改善が遅れており、同事業の赤字額は減少しているものの、その改善度合いは小さいと指摘
2.ゼロ円プラン廃止の影響が長引いており、純増数は低水準にどどまっているとし、モバイル事業の業績改善はJCRの従来の想定より時間を要すると判断
3.格付け見通しは「ネガティブ」

 

ただ依然として日本格付研究所の「A-」債務履行の確実性は高いとなっています。

しかし、S&Pグローバルと日本格付研究所も両方とも評価しているのは同一法人の楽天グループです。

どちらの方が信頼できる評価かといえば間違いなく世界的な格付け会社であるS&Pグローバルです。実際、筆者も追って財務諸表を確認していますがS&Pグローバルが正しいと思います。

かなり自転車創業的な状況となっておりA格付けを与えるのは色々と勘ぐってしまいます。

 

海外では10%以上の利息を付与しないと資金が集まらないので、日本で高い格付けを見せかけだけでも取得して低い利息で社債を発行して資金調達をするという下心がみてとれますね。

デフォルトした場合は元本が全額毀損するリスクを負いながら僅か2%-4%の利息しか期待できないのは正直割に合いませんよね。

 

 

楽天カードマン債

楽天カードマン債利回り

 

楽天カード株式会社が楽天カードマン債を発行しています。

募集要項は以下となっています。

正式名称 楽天カード株式会社 第9回無担保社債(社債間限定同順位特約付)
愛称 楽天カードマン債
期間 5年
格付け A-(R&I)、A(JCR)
当社販売期間 2022年12月5日(月)0:00~2022年12月15日(木)14:30
利率(年率) 12月2日(金)条件決定予定
利払日 毎年6月16日および12月16日(年2回)【初回利払日:2023年6月16日】
発行日(受渡日) 2022年12月16日(金)
償還日 2027年12月16日(木)
発行価格 額面100円につき100円
買付単位 10万円以上、10万円単位

 

如何に楽天グループのドル建て社債利回りが異常であるかがわかります。

無担保債とはどんなものかは以下の通りです。

 

無担保債とは、元利金の支払いや償還のための担保を付けていない債券のことです。国債、地方債、金融債がこれに該当します。CB、一般事業債については、発行基準を満たす会社について、無担保債の発行がなされます。

無担保債

 

単純に担保なしということですね。金を貸して返ってこなかった場合、代わりに差し出されるものもないということです。

先ほどと被りますが格付投資情報センター(R&I)と日本格付研究所(JCR)の楽天カードマン債に対する評価はそれぞれ長期でAー、Aとなっています。

R&I

AAA 信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。
AA 信用力は極めて高く、優れた要素がある。
A 信用力は高く、部分的に優れた要素がある。
BBB 信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。
BB 信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。
B 信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。
CCC 債務不履行に陥っているか、またはその懸念が強い。債務不履行に陥った債権は回収が十分には見込めない可能性がある。
CC 債務不履行に陥っているか、またはその懸念が極めて強い。債務不履行に陥った債権は回収がある程度しか見込めない。
C 債務不履行に陥っており、債権の回収もほとんど見込めない。

 

JCR

AAA 債務履行の確実性が最も高い。
AA 債務履行の確実性は非常に高い。
A 債務履行の確実性は高い。
BBB 債務履行の確実性は認められるが、上位等級に比べて、将来債務履行の確実性が低下する可能性 がある。
BB 債務履行に当面問題はないが、将来まで確実であるとは言えない。
B 債務履行の確実性に乏しく、懸念される要素がある。
CCC 現在においても不安な要素があり、債務不履行に陥る危険性がある。
CC 債務不履行に陥る危険性が高い。
C 債務不履行に陥る危険性が極めて高い。
D 債務不履行に陥っていると JCR が判断している。

 

格付投資情報センター(R&I)と日本格付研究所(JCR)の評価はそれぞれ短期でa-1、J-1となっています。

 

R&I

a-1 短期債務履行の確実性は高い。
a-2 短期債務履行の確実性は高いが、上位の格付に比べると、注意すべき要素がある。
a-3 短期債務履行の確実性は当面問題ないが、環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。
b 短期債務履行の確実性はa格と同等ではなく、注意すべき要素がある。
c 最低位の格付で、債務不履行に陥っているか、またはその懸念が極めて強い。

 

JCR

J-1 短期債務履行の確実性が最も高い。「J-1」の中でも特に短期債務履行の確実性の高いものについ ては「J-1+」で表す。
 J-2 短期債務履行の確実性は高いが、J-1 より若干劣る。
 J-3 短期債務履行の確実性は認められるが、環境の悪化による影響を被りやすい。
 NJ 上位等級より、短期債務履行の確実性が劣る。
 D 債務不履行に陥っていると JCR が判断している。

 

利率は低いですが、楽天カードマン債の信用リスクは非常に低いですね。利回りはまだ確定ではありませんが1.20%〜1.80%となっています。

 

楽天カードマン債利回り

 

昨年の決算ではありますが、楽天カード株式会社は黒字経営となっています。

非上場なので情報は限られていますが、格付け機関が決算書に基づきA評価をつけているので、信憑性は高いと言えるでしょう。

楽天グループの損益計算書

楽天グループの損益計算書

 

楽天グループの社債を買って大丈夫?倒産の危険性を最新決算から紐解く

楽天グループの社債の格付けはBと酷いことになっておりジャンク債となっていますが、実際に楽天Gの財務諸表について見ていきたいと思います。

大赤字を垂れ流しているPL(損益計算書)

直近の業績は以下です。

楽天モバイルの赤字が垂れ流され続けており、2022年12月末決算では3700億円の巨額赤字が計上されました。

楽天グループの業績(売上・営業利益・純利益)

売上高 営業利益 純利益
2007/12 213,938 2,376 36,898
2008/12 249,883 44,531 -54,977
2009/12 298,252 54,890 53,564
2010/12 346,144 62,301 34,956
2011/12 379,900 68,822 -1,139
2012/12 I 400,444 49,106 20,489
2013/12 I 518,568 88,610 42,900
2014/12 I 598,565 104,245 70,614
2015/12 I 713,555 91,987 44,436
2016/12 I 781,916 73,923 37,995
2017/12 I 944,474 138,082 110,585
2018/12 I 1,101,480 165,423 142,282
2019/12 I 1,263,932 -44,558 -31,888
2020/12 I 1,455,538 -151,016 -114,199
2021/12 I 1,681,757 -212,630 -133,828
2022/12 I 1,927,878 -363,892 -372,884

業績がわるいのはわかりましたが、重要なのはバランスシートとキャッシュフロー計算書です。

これについても見ていきましょう。

 

キャッシュフロー計算書から巨額のキャッシュアウトがあるのが読み取れる

2023年1月から3月の直近の楽天グループの営業CFは以下となっています。

営業CF 🔺1,225億円
投資CF 🔺1,098億円
財務CF 392億円
合計 🔺1,931億円

 

3ヶ月だとブレが大きいので2022年1月から12月のデータもみていきましょう。

 

営業CF 🔺2,579億円
投資CF 🔺9,524億円
財務CF 4,694億円
合計 🔺7,409億円

 

2022年は年間7409億円のキャッシュアウト、2023年に入ってから1931億円のキャッシュアウトが発生しています。

合計すると9,340億円のキャッシュアウトと1兆円近い現金が流出しています。

 

しかも、これは財務活動、つまり借り入れや社債でお金を補填した上での数値です。

単純に営業活動と投資活動だけでみると合計で1兆4400億円もの現金が流出していることになります。

全く健全ではないことがわかります。では現在のバランスシートはどうなっているのでしょうか?

 

バランスシートは負債比率が高い状態で現況が継続すると厳しい

楽天が決算補足資料でまとめた現在のバランスシートの概要は以下となります。

楽天グループのバランスシート

 

上記の図をまとめると以下となります。

総資産 20兆3495億円(うち現金4504億円)
総負債 19兆5701億円
(うち銀行預金8兆5648億円、証券3兆5078億円)
純資産 7794億円

 

楽天銀行の預金と楽天証券の預かりは見合いで現金ならびに有価証券が存在しますので、この分を相殺すると以下となります。

12兆726

総資産 8兆2769億円(うち現金4504億円)
総負債 7兆 4975億円
純資産 7794億円

 

現在保有する現金も1年分の営業CFの赤字を賄う分しかありません。

また、純資産が総資産のわずか8.5%しかなく非常に不健全な状態です。新たな資金調達がないと2年程度で債務超過に陥ります。

あらたに借り入れや社債調達を行うと利息が発生するので当然収益を圧迫していきます。

 

更に事業再建の見通しが難しいとなると銀行が貸し剝がしをしてきます。

今まで貸してきたお金の回収に動く局面となったら楽天グループは倒産してしまうので銀行に見放されないかが鍵という状況ですね。

 

最新決算で増資を発表して株価は急落

最新の2023年5月16日に資金をふやすために増資を発表しました。

楽天グループは16日、公募増資と三木谷浩史会長兼社長の資産管理会社などへの第三者割当増資で最大約3300億円を調達すると発表した。携帯電話事業の設備投資の負担が重荷となり最終赤字が続く。投資家などからも広く資金を調達し財務基盤の改善を急ぐ。

 

増資とは新たに株式を発行することで、当然株式の希薄化がすすむので株価は下落していきます。

時価総額1兆円億円程度の企業が3300億円増資するので相当なインパクトですよね。

以下の通り発表前は750円あった株価が600円台前半まで下落しています。

 

楽天の株価推移

楽天の株価推移

 

あらゆる手段で資金を調達しないと危機的な状況に陥っているのです。

 

楽天グループに関するTwitterや掲示板での口コミ

楽天グループに対する声を聞いてみましょう。

投資家界隈からは楽天グループの楽天証券に対する不安感が高まっているみたいです。

 

掲示板の評判もみていきましょう。

掲示板の口コミ

説明してほしいねんけど、35%希薄化する株を買う理由ってなんなん笑
買うにしても希薄化してから買ったほうが絶対いいやろ
今は絶対買い場ではないww

掲示板の口コミ

自転車操業から、よみがえった例は、私は知らない 。

 

まとめ

楽天カードマン債は信用できますが、楽天グループドル建て社債や楽天モバイル債はどうかと思います。

楽天グループの業績は悪化の一途をたどっており、このままいくと倒産するリスクがないとはいえない状況になってきています。

実際、格付け機関も投機的な水準として位置付けています。

 

楽天モバイル債に関しては元本毀損のリスクがあるのに僅か2%-4%のリターンしか見込めずわりに合わないですよね。

もっと安全性がたかく高い投資先を選ぶのが賢明といえるでしょう

結び

堅実な資産運用

 

 

長期的に資産を形成し老後の安定資産を築くために必要なことは、ただ一つです。

それは、どのような市場環境であっても資産を守り「堅実なリターンを複利で積み上げる」ことです。しかし、多くの人は派手なリターンを謳う運用先に虜になり、資産を増やすどころか失ってしまうのです。

残念ながら、この状況は変わりません。歴史は繰り返すのです。いつの時代も「無知はコスト」です。

 

憂鬱

 

資産運用の極意は「プラスのリターンを複利で積み重ねること」であり富裕層に到達するにはこの方法しかありません。

上記を実現するための投資先(ファンド)を選ぶポイントは、非常にシンプルです。以下は大枠ですが、これを外さなければ大きく失敗することもありません。

  1. 相場環境に左右されない明確で確固たる投資理論・哲学を有する
  2. 過去に成果を出し続けているファンドマネージャーによる運用

 

世の中にはあまりにも間違った情報が溢れていると日々感じていました。
そして今回、筆者の証券アナリストとしての知見や、マーケットに関する仕事に従事した経験を基に様々なファンドを分析してきました。

その結果(堅実運用の思考とおすすめと言える投資先)をまとめました。ぜひ参考にしてくださいませ。

 

 

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